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2013.02.20

「体罰」について思うこと。

長友啓典 (クリネタ編集長 / アートディレクター)

このところ新聞、雑誌、テレビと各マスコミは大阪の高校生が「自殺」したことでヒステリックな報道合戦が繰り広げられている。市長までが出て来て入試試験を中止する騒ぎである。

「体罰」について少々思うことがある。ボクは高校時代ラグビー部(大阪府立天王寺高校)に席を置いていた。体育界系のラグビー部となれば「体罰」は当たり前の時代である。幸か不幸かボクは体罰を受けたことはない。友人、知人、先輩、後輩からもそのような仕打ちは受けた話は聞いたことがない。ラグビー部を途中で辞める人もいたが、体罰的なことも全くなかった。それでも、全国大会にも国体にも出場する栄に浴したほどのチームに仕上がっていた。勿論周りから見れば体罰かもと思われる「特訓」はあったが、本人達は納得づくであった。顔が腫れようが、傷がつこうが本人は勲章と思っていたほどである。家に帰っても、家族は何も言わなかった。

こんな話がある。府立北野高校(市長もここのラグビー部)との定期戦が今でも継承されている。定期戦には野本杯という盾が勝者に与えられた。北野高校の野本選手が、不幸にもタックルの当りどころが悪く、病院に搬送後亡くなられた。亡くなられたご両親の話にボクは感動した。「息子の死を無駄にしないで下さい」、「この定期戦を止めないで続けて下さい」「誰を責めるのでなく、息子の運命なんです」数多くはお話になられなかったが、凄いご両親だなと、子供心に野本君の為に頑張ろうと思った。スポーツの奥深さを知った。

現在の多くの人達(ボクを含めて)の狼狽ぶりはどうしたことか、日本中、大騒ぎだ。「先生を訴える」、「学校を訴える」、「教育委員会を訴える」、「市を訴える」と大変だ。野本君のご両親を見習えとは言えないが、「部を廃部にしたり」、「入学試験を中止」にしたりの付け焼き刃では解決しないのではと思ってしまう。根っこにある教育の問題ではないだろうか。親と子、先生と子のコミュニケーションがまず欠落している。「見ざる、聞かざる、言わざる」では教育は出来ない。偉そうなこと言っているがいざ「己れ」のこととなるとからきし歯ぎれが悪い。いやーッ参った。この問題は難しい。

兎にも角にも亡くなられた彼のご冥福を祈ります。

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