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2012.02.17

ノリちゃんとミミちゃん

長友啓典 (クリネタ編集長 / アートディレクター)

40年程前になるかもしれない数々のヒット曲を世に送り出した流行作曲家猪俣公章さんに「美味しい炒飯を食べさせる店がある」と連れていかれたのが「ラミーズ」である。なるほど「高菜めし」(単純に高菜のお漬物を炒飯の具にしたもの)は「旨ッ」かった。今までに食べたことのない新しい炒飯である。

そこは千駄ヶ谷のビクタースタジオの近くにあった。若い夫婦が一所懸命働いている姿が微笑ましく、二人の名前はノリちゃんとミミちゃんと言った。ノリちゃんは今で言うところのイケメン青年であり、ミミちゃんもその時代を象徴するかのようなチャーミングな女性であった。その二人の魅力に多くの大人達が店を賑わしていた記憶がある。

その後、六本木テレビ朝日通りに移り、土地柄、芸能界のトップクラスが常連さんとなっていた。時あたかもバブル期に突入しようとしていた頃だ。銀座からの同伴が引きも切らずにやって来た。因みに40年前は深夜のタクシーが全く捕まらず、銀座から六本木迄の白タクの料金が一万円であった(2011年現在で3000円である)。バブルが弾け六本木ヒルズが出現した頃に「ラミーズ」は自社ビルとなった。たいしたサクセスストーリーである。そういう姿を垣間見ていると若い二人の成長が嬉しくなってくる。

「ラミーズ」の凄いところは40年前目茶旨ッの「高菜めし」を未だにメニューに記されているところだ。味が変わっていない、軸がブレていないのだ。何てったって帝国ホテル譲りの料理人が代々続いているフレンチの「ラミーズ」に高菜めしが堂々と出てくるのだから感激である。しかも「餃子」もある。調子に乗って言えば「焼き魚」も「おひたし」、場合によっては「出汁巻き玉子」とお願いによっては食べることができる(流石にメニューには載っていない)。フレンチであるところのメニューは「ポークソーセージのパイ包み焼き」、「真鯛のソテー白ワインとバターソース」、「帆立貝のスフレとずわい蟹のスープ」等はちゃんとコースとしてあり、極上のワインが地下のワインセラーに眠っている(リーズナブルに提供だ)。

因みに今日はこういったメニューである。オードブルはフレンチ風「ソーセージのパイ包み」と盛り合わせで、次なるは「特製の餃子」(三ケ)、「若布とレタスのサラダ」、特別入荷とのことで「サザエのツボ焼き」に「スフレ」(カニが入っている)、締めは、極上和牛の「すき焼き」が食べたくなったので急遽注文する。要するに美味しいものは何でも客の要望に応じてくれると言う訳だ。そういう訳で今日も大満足。美味しい、旨ッ、たまらん…の美辞麗句の連発は言うまでもない。

「ラミーズ」をご紹介するにあたってプラスをすれば今どきゆったりとした店づくりである。一人でも良く、二人でも良し、五人以上のグループでも可というぐらいだ。地下に入ると別天国となっている。最新鋭の「カラオケ」があり、興に乗ればマスターのギターで歌えるというもんだ。是非、六本木の夜をご満喫頂きたい。

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