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2014.02.03

国立競技場の女神

中村禎 / コピーライター

第92回サッカー全国高校選手権決勝。改修工事のため最後の国立競技場での決勝戦。サッカーの神様はやはり国立競技場にいた。

2−0とリードしていたチームのキャプテン、背番号10番が交代する。準々決勝、準決勝で勝った試合後もはしゃがず、「自分たちの居場所はここではない。決勝だ」とチームメイトに声をかけるような冷静なキャプテンだった。そんな精神的支柱を下げていいの?とちょっと不安になった。

気になったのは交代のとき。腕に巻いたキャプテンマークを味方の選手にポイッと投げてピッチを後にしたことだった。試合に出られないみんなの寄せ書きの書かれたそのキャプテンマークをポイッとしていいの?副キャプテンのとこへ行き、頼んだぞと腕に巻いてやるくらい心を込めてもいいんじゃないの?その後、キャプテンを引き継いだ選手の腕がクローズアップされる。寄せ書きの書かれたキャプテンマークはめくれ上がって雑に巻かれていたように見えた。

キャプテンが下がり、1点差に追い付かれ、チームが浮き足立つ。そして終了寸前のアディショナルタイム。PKを取られ、とうとう同点に追い付かれてしまった。そして試合は延長戦。結局、逆転負けしてしまう。そんな精神論で試合は決まらないとは思うんだけど、もし国立競技場にサッカーの神様がいたのなら、「みんなの気持ちのこもったキャプテンマークをもっと大事に扱わんかい!」と思ったんじゃないだろうか。サッカーの神様はやはり国立競技場にいたんだと思った。

勝ったチームは負けていても諦めてはいけないんだと学んだだろう。負けたチームもその口惜しさを冷静に振り返って今後の人生のもっと大きな試合に勝ってほしい。いずれにせよ、すばらしい試合だった。この日の経験を糧に将来の日本代表に入ってください。待ってますよ。

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