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2014.09.29

アササン礼賛

長友啓典(クリネタ編集長 / アートディレクター)

歩くことを相変わらず続けている。かれこれ15年間毎朝1時間ほどの散歩である。日本列島を何周も歩いている勘定になっている。「朝の散歩」を称して「アササン」と呼んでいる。1万歩が目安だ。ものの本によれば、最低30分は歩かなければ意味がないとか、時間は関係ない、内容が大切だという人もいる。歩きながら歌を口ずさむぐらいのスピードと言う人もあれば、速歩でなければ効き目がない、と言われる先生もおられる。

我が友、大西一平(ラグビーのプロコーチ)は「歩く人倶楽部」を主宰するほどの「歩く人」のプロだが、彼は「緩息自在の歩行術」を提案している。緩急をつけることによって血流が変わり、血管が拡がり縮まることが大切だという。

いろいろと巷問かまびすしいが、ボクなりの判断で言えば、続ける「継続」こそが全てだと思っている。4年前に突然「ガン」を宣告され、手術をした直前まで歩き、手術後2日間集中治療室での安静の後、身体中いろいろな管を付けながら病院内をガラガラと歩き始めていた。お陰さまで担当のお医者さんから、基礎体力が出来ているので回復が速いと誉められるほどであった。以降、雨であろうが嵐であろうが、歩き続けている。都会に住む良さはこんな時に分る。我が家は品川駅近くなので、その構内を歩くことで雨風を凌げる。隣接するビル街を歩けば雨風を凌げることだけではなく、暑さ、寒さ、湿気などのコントロールも万全だ。

なんて、偉そうなことを話しているが、何しろ今までは全く逆な生活パターンを送っていた。朝11時頃起床、洗面所に行き、TVをつけ、新聞を読み、ヤクルトを飲み、だらだらと意味もなくTVを観る。昼食もとらずに出勤。4、5時間の仕事をして、夜の街に出奔、朝まで飲み続ける。というルーティンを崩すことなく40年ほど続けていたのが、お医者さんからこんな生活を続けていたら「ろくなこと無いですよ」と、宣告を受けたのが還暦前の59歳の時である。

以降、生活パターンが4時、5時にご帰還が常であった(新聞屋さんが配達する頃)ところ、今ではご起床の時間となっている。生活パターンが真逆となったお陰で、一気にまっとうな生活パターンになったが、その良かったことに満足している。

ご近所を歩いているだけで四季を感じることが出来る(折角日本に生まれたんだから)。何てったって食べることの楽しさ、美味しさをじっくり感じるようになった。ということは、美味しいものを探して旅に出ることが積極的になる訳だ。

行動範囲が拡がり、得るものが多い。アササン礼賛だ。

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